とある学生の卒論研究

気付いたら無事に4年生になっていました。


最近入学したばっかりのような気もしますが、
1年生を見るとやはり若いなーとも思います。


卒論のテーマも決まりました。
実験がまだ始められないので、今は論文を読んでいるところです。


野菜に含まれる、とある食品成分を測定する方法を考えるのが、この1年間のお仕事です。
つまり「定量法の確立」というものです。


私が扱う成分は、抗炎症作用やがん予防などの機能があるとされています。


一般的な栄養素(炭水化物とかビタミンとか)はすでに決まった測り方があり、
その方法で食品に含まれる量が測定されています。
その値は食品100g当たりに換算され、「食品成分表」という本にまとめられています。
しかし、このような機能性成分には、そういった測り方も、公表された値もありません。


まずは測定法を決め、その後野菜を測り、成分値を明らかにして
医療に役立ててもらおう。という目的です。


このこと自体には大いに賛成です。
が、ちょっと疑問に思っていることがあります。


それは、成分値が明らかになったとしても
「どれだけ食べればいいのか」という値がないと、上手く活用できないのではないか。
ということです。


普通の栄養素だったら、「食事摂取基準」の中で値が決められていて
一日にこれぐらいとれば良いという量が分かっています。
そのうえで、今度は食品成分表を見て、この食品をこれぐらい食べよう。
と考えることが出来るわけです。


給食の献立を考える時も、まずは摂取基準から考えます。
エネルギーと各栄養素の必要量を決めて、それに合うような献立を考えます。
つまり、摂取基準ありきなわけです。
機能性成分に関してもそれは同じことがいえるはず。
だから、成分表だけ作って摂取基準がないのは、片手落ちじゃないかと。


だからって私がどうこうできることじゃないと思うけど…この疑問は忘れずにいたいです。
解消できるチャンスがあったら逃さないように!


もしかしたらこういうことって、栄養を勉強して
実際に献立立てたりしたことある人じゃないと思いつかないことなのかもなー。。
管理栄養士にはならないけど、資格を取る訳だし、そのための勉強はちゃんとして
研究する上での視点として活かしていけるようにしたいです。